沖縄の男性は高齢になるほどオシャレな人が多いです。しかも70代以上の男性にはなかなか組み合わせるのが難しい帽子を愛用している人が多いです。しかもそれが似合っている!そこには何か理由があるのでしょうか?
沖縄の強い日差しを避けるために帽子は不可欠だった
沖縄の強い日差しはとにかく殺人的な強さです。
炎天下の中を日よけ対策せずに1時間たっていれば、さすがに沖縄の気候に慣れている地元住民であっても頭がガンガンしてきます。
もちろん女性の場合は「日傘」という強い味方がいます。日傘は日除けのためだけではなく暑さ対策としてもかなりの効果があります。
そのため紫外線が気になる時期になると地元の女性たちの手には必ず日傘があります。最近は男性用の日傘も登場しているので、たまに国際通りを歩いていると日傘をさす地元の男性の姿を見ることもあります。
とはいえ男性の日傘の市民権はまだまだ低いのが現状です。でも日よけ対策をしなければさすがに沖縄の日差しに耐えることはできません。
もちろん頭皮も皮膚ですから(髪で隠れてはいますけれど…)日よけ対策をしないと頭皮が日焼けします。
雑談にはなりますがスキンヘッドが定番である沖縄のお坊さんの中には、日焼け止めを頭部にもしっかりと塗っている人がいます(内緒の話なんですけれどね…)。
なんでも日焼け止めを塗っておかないと頭全体が日焼けをしてしまい、めくれた皮膚がふけのようになってみっともないのだといいます。
話は少しずれてしまいましたが、こうした理由もあって沖縄の男性は昔から日よけ対策として帽子をかぶる人が多いのです。
70代以上の男性は「学生服に帽子」の時代を生きていた
そもそも時代をさかのぼってみると、昔の沖縄では「制服制帽」が学生服の定番でした。
冬の男子学生は黒の学ラン(詰襟)に合わせた黒いつばのある帽子でした。夏になると学ランの代わりに白いシャツとなり、帽子も黒から前につばがついた白い帽子になります。
ちなみに女子学生の場合も夏用・冬用がありますが、夏にはつばの広い帽子をかぶるのが一般的でした。
しかも当時の沖縄では、学校以外の場所でも学生は学生服を着るのが「学生らしい服装」といわれていました。
ですから家族でお出かけをする時や親せきの家に遊びに行くときなども「制服制帽姿」でした。
こうした時代の慣習が大人になっても続き、大人になっても帽子をかぶる人が多くなったのです。
実は「大人のファッション」として帽子が流行した時代がある
学生時代には「制服制帽」が当たり前だった沖縄ですが、大人になってからもスーツ姿に帽子をかぶる人が多かった時代があります。
しかも戦前から戦後の少しの間は、大人の男性の間で帽子をかぶることが大流行していました。
その当時人気があったのはパマナ帽です。もともとパナマ草と呼ばれる中米原産の草を使って編まれた帽子なので「パナマ帽」と呼ばれました。
ただパナマ草は輸入品なのでなかなか庶民の間では手の届きにくい高価なファッションアイテムでした。
それが明治末頃になると、沖縄ではパナマ草の代わりにアダンの葉を使ったものが登場します。
アダンは沖縄ではどの地域でも自生しているので、材料に困ることは全くありません。そのことによって沖縄でパマナ帽が大人気となります。
もちろんパナマ帽は風通しがよくかぶっていても涼しく感じられるので、夏の定番アイテムとしてすぐに定着します。
そのため「開襟シャツにパナマ帽」という組み合わせだけでなく「着流しにパナマ帽」という組み合わせも人気でした。さらには「スーツ姿にパナマ帽」というのも当時は大人気のスタイルでした。
こうした沖縄のパナマ帽ブームの影響もあって、様々な形の帽子が作られます。
定番スタイルのパナマ帽もあれば、中折れタイプのパナマ帽もよく出回りました。
つまり現在70代以上の男性にとって帽子は「ファッションの一部」であり、オシャレな人ほど帽子のかぶり方や形にこだわりが出てきたというわけです。
ただ残念ながら沖縄の帽子ブームは、その後途切れてしまいます。
学生服も「帽子がない」ということの方が一般的になり、帽子をかぶるということ自体が特別な意味を持つことになっていきます。
こうしていつのまにか沖縄の帽子ブームは姿を消していったのです。
沖縄のオジーがオシャレなのは「パナマ帽ブーム」の名残が関係していた
沖縄で70代以上の男性がスーツやシャツにオシャレな帽子を合わせるのがうまいのは、どうやら「パナマ帽ブーム」を経験した(またはその記憶がある)ということが関係しているようです。
ピーク時にはどこに行っても帽子をかぶっている男性の姿ばかりだった沖縄ですが、今ではその時代のことを知る限られた年代の人しか日常的に帽子をかぶる人はいません。
今でも帽子はオシャレアイテムの一つですが、上手にかぶりこなすのはなかなか難しいです。
でもそんなときには沖縄の帽子世代の男性たちのアレンジ法を参考にするとかなりいい感じになります。
何しろ彼らは年季の入った「帽子の達人」なのですから…。