沖縄では夏になるととても美しい大輪を一晩だけ咲かせる「サガリバナ」と呼ばれる幻の花があります。西表島が有名な場所になり沖縄の各地でツアーが組まれていて参加することで「サガリバナ」を見ることが出来るのですが、実はシーズンとされる梅雨の終わりごろから沖縄ではさまざまな場所で咲き始めるので、タイミングさえあえば気軽に見ることが出来ます。
「サガリバナ」は沖縄の那覇でも見ることが出来ます!
西表島のように一面に広がる「サガリバナ」ではありませんが那覇市内ではいたるところに「サガリバナ」の木があり身近な場所で見ることが出来るのです。一番有内な場所として知られているのは「内間御殿」の「サガリバナ」で平成24年に西原町の天然記念物に指定されています。何でも琉球の王、尚円王が王位につくまでの15年間を過ごしたことでも知られる場所になります。
例えばゆいレールの旭橋駅のバスターミナルには「サガリバナ」の木があり、観光しながら探してみると面白いかもしれません。花を咲かせていない時でも他の木とは少し変わった形状をしているので、すぐにわかると思います。
同じ沖縄でも「サガリバナ」の呼び方が変わっており西原町でサワフジやジンカキーギー、名護市真喜屋でモーカバナ、那覇市や首里ではキーフジなど名前が違うのもなんだか沖縄らしくて面白いなと感じますよね。
「サガリバナ」ならではの形状に注目しよう!
「サガリバナ」はその名の通り白の花びらにピンク色のおしべが広がり、枝から垂れ下がって咲く姿が特徴的です。淡い色合いが優しい雰囲気を作り出し、非常に魅力的です。

沖縄では濃い色の植物が多い中、「サガリバナ」は特徴的なので1度見ると印象に残ること間違いありません。夕方から咲き始め、夜にはピークを迎えます。暗闇に咲く「サガリバナ」を見ていると何だか貴重な体験をしたような気持ちになります。
その後夜明けとともに花びらが散ってしまうので日中に見ることはほとんどありません。
咲き誇る姿もとても美しい「サガリバナ」ですが、一番の見頃は明け方になります。「サガリバナ」の落花は花びらとおしべが一緒に落ちます。花びらの重さでおしべが上になり、まるで地面から花が咲いているかのような光景が広がります。これは下に落ちてから一瞬のことなので落ち始めるかな?というタイミングを見計らう必要があるのです。
「サガリバナ」が咲くタイミングを見計らうには日中に木の枝から垂れ下がる花序に白い玉のようなものがついていたら、当日か明け方には咲く証拠です。あとはタイミングを合わせて見に行くとベストタイミングで見ることが出来ます。
もともとは外来種として東南アジアでは広く分布している花になります。日本では沖縄や奄美諸島でしか見ることが出来ないとても貴重な花でもあるのです。1つの大きな木に20個以上の蕾をつけるその姿はなんだか儚げでとても美しいものです。
「サガリバナ」の花言葉は“幸福が訪れる”になり、見ている人達の気持ちを明るいものにしてくれるだけでなく、幸せまで運んできてくれるとても嬉しい花になるのです。
西表島でしか見ることが出来ないと諦めていた人も、タイミングを合わせれば那覇市内でも十分美しい「サガリバナ」を見ることが出来ます。花びらが落ちてしまっても他のつぼみが数日中には同じように散るので数日間にわけて楽しむことが出来るのも魅力の一つです。
儚げで美しい幻の花として多くの人達の目を楽しませてくれます。沖縄にはここでしか見ることが出来ないお花や植物がたくさんありますので、楽しんでみてくださいね。より沖縄のことが好きになること間違いありません。素敵な体験が出来ることでしょう。
サガリバナはどこへ行けば見れる?
内間御殿
- 入場料:無料
- 解放時間:何時でも入る事が出来ます。
内間御殿にあるサガリバナの木は樹齢約400年と言われており、本島内にある古い老木の中でも貴重なものとされ、2012年5月8日に西原町指定の天然記念物となりました。
沖縄県読谷村座喜味に島袋さん個人宅
こちらの情報についてですが、ネット上には沖縄県読谷村座喜味にお住まいの島袋さんという方が個人宅を解放してサガリバナを観賞できるようにしているという情報を多数見かけますが、現在も解放しているのか不明。
真喜屋のサガリバナ(モーカバナ)
- 入場料:無料
- 解放時間:不明
金城さん個人宅を解放しており、名護市文化財に指定されたサガリバナを見る事が出来ます。
首里崎山町馬場(瑞泉)通り
- 入場料:無料
- イベント期間:毎年7月の上旬
首里崎山の馬場(瑞泉)通り沿い約300メートルにわたってサガリバナが植えられており、「サガリ花鑑賞の夕べ」というイベントの期間は夜にはライトアップされます。
末吉公園
- 入場料:無料
- 解放時間:何時でも入る事が出来ます。
末吉公園の管理事務所横の駐車場に車をとめて安謝川の方向へ歩いていくと遊具が見えてきます。遊具がある場所の横あたりにサガリバナがあります。
その他にも沖縄県内には多くの場所でサガリバナを目にする事が出来ます。
- 北部
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- 恩納村垂川沿い
- 海洋博記念公園の植物園
- 恩納村伊武部ビーチ周辺
- 中部
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- 沖縄市東南植物楽園北側
- 県総合運動公園貸出ボートがある付近
- 嘉手納高校裏の比謝川下流
- 北部
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- デパート三越裏
- 県庁舎と県警庁舎の間
- 那覇高校正門前
- 小禄金城公園
- 識名園
- 漫湖河岸の並木
- 仲井真小裏にある国場川中流河岸の並木
こうしてみると沖縄県内のあちこちで見られる事がわかりますね。こちらで紹介している場所以外にまだまだありますので、探してみて下さい。