缶詰食品の種類が増えた今、普段の料理にアレンジ可能な缶詰もたくさん登場しています。でも缶詰消費率全国トップの沖縄では昔から缶詰が大人気!今回は沖縄で特に人気がある缶詰を紹介します。
ツナ缶・ポーク缶・コンビーフハッシュ缶は沖縄3大缶詰
沖縄で缶詰めといえば「ツナ缶」「ポーク缶」「コンビーフハッシュ缶」の3つが必ず出てきます。とにかくこの3つの存在を知らない沖縄県民はいません。ましてこの3つを使った料理を食べたことがない沖縄県民もいないことでしょう。そのくらいこの3つは沖縄の缶詰業界を代表する商品なのです。
チューリップポークランチョンミート340g
はごろもフーズ シーチキンマイルド
ホーメル コンビーフハッシュ170g×24缶
そもそもこの3つは、どれもチャンプルー料理で使われる食材です。ツナ缶はそうめんチャンプルーやニンジンシリシリ(細切りニンジンのチャンプルー料理)で必ず登場しますし、豚肉が原料のポーク缶は豆腐チャンプルーや野菜チャンプルーに合わせるとボリュームのある料理になります。さらにコンビーフとハッシュポテトが混ざっているコンビーフハッシュ缶だと、同じ食材でも洋風にアレンジした料理になります。
そんな沖縄3大缶詰は、お中元やお歳暮などの贈答品でも人気があります。さらに消費率が高いツナ缶は、家庭用として箱買いする人もいます。この光景は沖縄では普通に見かけますが本土ではまず間違いなく見かけません。そのため地元客が利用するスーパーにお土産を買いに来た観光客がこの光景を見ると、ほとんどの人が口を開けてビックリしています。
「スパム」というのはポーク缶の呼び方とは違う
沖縄では「ポーク」または「スパム」と呼ばれているポーク缶ですが、「スパム=ポーク缶の総称」ではありません。
そもそもポーク缶はランチョンミートの缶詰のことで、主な材料としてポーク(豚肉)が使われていることから「ポーク(豚肉)のランチョンミート(ランチョンミート)=ポーク缶」といわれています。そしてスパムというのは、数あるランチョンミートメーカーの1つにすぎません。つまり「スパム社が作るランチョンミート」のことをスパムと呼んでいるだけで、ポーク缶の総称というわけではないのです。
もちろんランチョンミートメーカーは、スパムのほかにもTULIP(チューリップ)やわした(沖縄県物産公社)などがあります。ですがスパム以外のランチョンミートはまとめて「ポーク缶」という言い方をします。
地元で「ストゥー」と呼ばれている謎の缶詰がある
沖縄3大缶詰の次に有名な肉系缶詰といえば「ストゥー」があります。もちろんこれは正式名称ではありません。肉が入ったシチューの缶詰の総称を「ストゥー」といいます。そのためストゥーにはビーフシチューやトマト風味の野菜シチューなどがあります。ただしストゥーという呼び方はあくまでも地元県民の間での愛称であって、シチューの缶詰であることに違いはありません。なんでも「シチューが訛ってストゥーになった」というのが定説です。
ストゥーにもいろいろな種類がありますが、ホーメルの「ビーフシチュー」とメイフェーアの「ビーフ&ベジタブル」が沖縄2大ストゥーとして有名です。シンプルに温めただけで食べるならホーメルのビーフシチュー、ナーベラーや豆腐などの島食材と一緒にアレンジして食べるならメイフェーアのビーフ&ベジタブルがおすすめです。
ホーメルビーフシチュー 330g
メイフェア ビーフ&ベジタブル325g
沖縄で缶入りスープと言えばキャンベル
沖縄で缶入りのスープと言えば、濃縮スープの種類が豊富なキャンベルが第一位です。沖縄では地元のスーパーでもクリームチキンやクリームマッシュルーム、ミネストローネのほか、チキンヌードル、ベジタリアンベジタブル、クリームポテトなど様々な種類の缶入りスープが手に入ります。
キャンベル クリームチキンスープ 305g
キャンベル クリームマッシュルーム305g
しかも沖縄で手ごろな値段で販売されているキャンベルスープはほとんどが濃縮タイプとなっているので、缶と同量の水または牛乳と一緒に温めるだけで本格的なスープが食べられます。この手軽さと値段の安さは沖縄県民にとって最大の味方!しかもしっかりとした味付けになっているのでパスタソースやグラタン、クリーム煮など様々な料理にアレンジすることができるところも人気です。
沖縄県民にとって缶詰は食文化だ!
沖縄県民にとって缶詰は非常食ではありません。あくまでも食材であり、沖縄の家庭料理を語るにしても缶詰の存在失くして語ることはできません。それだけ沖縄県民にとって缶詰は食文化と深くかかわりあっている存在なのです。
もちろん缶詰消費率全国1位の沖縄には、今回紹介できなかった缶詰たちがまだまだたくさんあります。最近はちょっと変わったお土産としても人気がある沖縄の缶詰ですので、あなたも沖縄旅行の際には一度地元スーパーの缶詰売り場をのぞいてみてはいかがですか?